失敗しないアルバイト募集。求人広告出稿にも明確な「強み」を

-shared-img-thumb-N811_goannaisimasu_TP_V飲食店を開業したり経営していると、アルバイトスタッフを雇う機会があるかと思います。

そんな時に一番よく使われる手段が「求人媒体への出稿」です。

すでにフロム・エー、an、バイトルドットコムなど、大手求人媒体はいくつもありますし、比較的地域密着のアイデムやタウンワークなどもあります。

いずれも2週間程度からの出稿期間に応じて、10万円前後〜費用がかかってきますが、せっかく費用をかけて募集をするのであれば、当然できるだけ多くの応募が欲しいですよね。

 

これまでに無かったようなたくさんの業種も溢れている昨今、
とっつきやすい飲食店アルバイトといえども、大手求人広告に出せば応募が来る時代は終わりました。

今回は、効果的な出稿の仕方をご紹介します。

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「広く浅く」な募集はNG。

一番やってはいけないのがこれ。

スタッフ数人が制服で楽しそうに集まっている写真を掲載し、「初心者歓迎!」「仲間がたくさんできます」など、ありきたりな文章でまとめている広告です。
よく見かけませんか?

大手チェーンであれば、ブランド力があるのでイメージもつきやすく、応募はあるかもしれませんが、中小店舗や個人店であれば、よほど時給が高かったり、条件がよくないと埋もれてしまいます。

たくさんの応募が欲しいからといって、文章に多くの情報を詰め込みすぎるのはNGです。

条件・待遇などは、各媒体それぞれに専用欄やアイコンがありますので、
そちらで示すようにし、広告文章に詰め込まないのがオススメです。

ここで働くメリットを明確にする

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アルバイトはお金を稼ぐもの、という考え方は間違っていませんが、
自分の生活時間を使って働く場所なので、お金以外のメリット(付加価値)もよく見ています。

ここをアピールすることで、
まずはこのお店で働くとどんなメリットがあるのかを伝え、 バイト先としていい意味で「都合がいい」場所であることを見せる必要があります。

「都合がいい」というと適当に働かれるのではないか、という声もあるかもしれませんが、
ここでいう「都合がいい」は、例えば『海外のお客様が多いので英語に多く触れられる』や『カクテルの作り方を学べる』など、やはり付加価値のことを指します。

さらに他との差別化ポイントを見つける

さらに、他のお店にはないメリットがひとつでもあると、強いです。
筆者の経営している居酒屋では、

・髪型自由
・小さなお店なのでお客様との距離が近い
・週2日〜OK

などに、その他2つほどの条件を組み合わせることで、
大学生はもちろん、美容学生や社会人など、2週間で10名以上の応募がありました。

 

ちなみに美容学生に後々聞いてみたところ、髪型自由はもちろんですが、
お客様との会話スキルも実践で学べる、というメリットがあったようです。

髪型も、基本的には自由ですが、
「清潔であること」など注意点はあらかじめ伝えれば守ってくれますし、
そういった話もちゃんと分かってくれる人を採用すればよいのです。

初めからすべてを求めない

小さなお店の場合、できるだけ多くの役割をこなしてほしいというのが本音。
オーダー、接客、レジ、ドリンク作成など、場所ごとにスタッフを置く余裕があるお店はなかなかありません。

とはいえ、面接前からあれもこれもと求めてしまうと、
それだけで「大変そう」というネガティブな印象になったり、接客能力が高くても「ドリンクだけはやりたくない」というような人を逃してしまう恐れもあります。

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後から、言った言わないになるのはもちろん避ける必要がありますが、
最初からあれもこれも募集内容に書いてしまうと、働く側にも仕事のイメージがわかず、応募につながらない可能性が上がってしまうので、注意が必要です。

最初は、ホールで接客とオーダー、
「慣れてきたらドリンク作成も頼む可能性があるけど大丈夫?」というように
面接時に会話の流れをみながら確認するのがオススメです。

出稿する前に決めておく3つ

原稿を書き始める前に、この3つを決めておくと、書く内容が自然に絞れます。

1.どの時間帯の、どんな人が欲しいのか
「人手が足りない」だけでは、原稿は書けません。足りないのは金土の夜なのか、平日のランチなのか。学生なのか、フリーターなのか、主婦・主夫層なのか。
ここが決まらないと、アピールすべき強みも決まりません。

2.譲れる条件と、譲れない条件を分ける
「週3日以上」「土日どちらか必須」といった条件は、付ければ付けるほど応募の母数が減ります。
本当に外せないものだけを残して、あとは面接で相談する前提にしておくと、応募のハードルが下がります。

3.採用単価の上限を決めておく
出稿費が10万円で1人採用できれば採用単価は10万円、3人採用できれば約3.3万円です。
「1人あたり○万円までなら出す」と先に決めておくと、媒体を選ぶときも、掲載を延長するかどうかの判断でも迷いません。

原稿を出す前のチェックリスト

□ アピールする強みを3つ以内に絞ったか
多いほど、1つあたりの印象は薄まります。

□ その強みは、他店と比べて本当に違うものか
「アットホームな職場」「未経験歓迎」は、ほぼ全店が書いています。書いても差がつかない項目です。

□ 条件・待遇を、本文に重複して書いていないか
各媒体には専用の条件欄やアイコンがあります。本文は、そこに載らない「ここで働く理由」に使います。

□ 写真は、実際の店内・実際に働く場面か
制服で並んだ集合写真より、店内の様子が分かる写真の方が、働くイメージがつきます。

□ 応募後の流れが書いてあるか
「応募から何日以内に連絡が来るのか」が書いてあるだけでも、応募のハードルは下がります。

□ 最初から仕事内容を盛り込みすぎていないか
本文で触れたとおり、あれもこれもと書くと「大変そう」になります。

応募が来てからが本番。連絡の速さで決まります

求人媒体に出すと、応募者はたいてい同時に何店舗にも応募しています。連絡が遅いというだけで、他店で面接が決まってしまいます。

・応募への返信は当日中を目標にする
・日程は「○日の△時か、□日の△時」と2択で提示する(相手に考えさせない)
・面接は複数を並行で進める(無断キャンセルは一定数あるものと考えておく)
・面接の時間は、店が落ち着いている時間帯に設定する(バタバタした中での面接は、相手にもマイナスの印象を与えます)

 

費用をかけて集めた応募を、連絡の遅さで逃してしまうのが、一番もったいないところです。

効果は「応募数」で止めず、最後まで見る

応募が何件来たか、で評価を終えてしまいがちですが、実際に見るべきはその先です。

・応募数
・面接に来た数(=応募からの面接到達率)
・採用した数
・3ヶ月後に残っている数

 

応募が20件来ても、面接に3人しか来ず、採用が0人なら、その出稿は失敗です。
逆に応募が5件でも、2人採用できて2人とも続いているなら、成功と言えます。

 

そして採用単価=出稿費 ÷ 採用人数。
さらに言えば、3ヶ月で辞めてしまえば、採用単価は実質2倍になります。

定着まで含めて見ると、「条件を盛って人をたくさん集める」よりも、合う人だけが応募してくる原稿の方が、結果的に安くつきます。

媒体に出す以外の選択肢も、先に検討する

10万円前後の出稿費をかける前に、費用のかからない方法も並行して試す価値があります。

・店頭の貼り紙
お店のことをすでに知っている、近所の人や常連さんに届きます。通勤時間が短い人を採用できると、定着しやすい傾向があります。

・在籍スタッフからの紹介
職場の雰囲気を知ったうえで来てくれるので、入ってからのミスマッチが起きにくい方法です。

・お店のSNS
普段からお店の様子を発信していれば、募集を出したときに「どんな店か」が伝わった状態で応募が来ます。

 

これらで埋まらないとき、あるいは急いでいるときに媒体を使う、という順番にしておくと、出稿費の無駄打ちが減ります。

 

なお、アルバイトではなく正社員を雇う場合は、見るべきポイントも、伝えるべき内容もかなり変わります。雇う側から見た実情については飲食店で正社員として働くメリット、デメリットにまとめています。

掲載媒体は、当時とかなり変わっています

※本記事は2016年に書いたもので、冒頭で挙げている媒体名は当時のものです。たとえば「an」は、2026年9月時点で公式サイト(weban.jp)にアクセスできません。求人媒体は統合・終了・名称変更が比較的多い分野ですので、出稿先を検討される際は、各社の現在の提供状況・料金を必ずご確認ください。

良くも悪くも、アルバイトスタッフ

以上、アルバイト募集時の注意点など書いてきましたが、
あくまでもアルバイトはアルバイト。これが本業ではありません。

もちろん働く中で、より深くお店に関わりたいという人が出てくれば万々歳ですが、まずはお互いに、いい意味で「都合良く」使えるのが大切かもしれません。