最近都心ではよく見掛けるようになった四角い黒や緑のリュックを背負ったチャリライダーたち。
Uber Eatsの配達員ですね。
僕は普段東京23区にいますが、ここ1〜2年でほんと増えました。
港区では区のレンタルチャリを借りて配達している人もちらほら。
頑張れば時給換算で2,000円いけるという話もネットに出ていたりして、好きなときにできる副業としては人気なのかもしれません。
ただ、飲食店側の意見はあまり聞かない印象です。
契約内容は公開しない、という記載があったからかもしれませんが、やりたくても情報がないと何ともですよね。
飲食業界でも、実はまだ知らない人もいたりします。
うちの店でも空き時間の売上を上手く作りたくて、今年の春から始めたのですが、これがなかなか良くてですね。
今回はざっと飲食店側がUber Eatsを始めるメリットなどを紹介したいと思います。
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飲食店はUber Eatsをやるべき
結論から言うと、「飲食店はUber Eatsをやるべき」だと思います。
UberEatsはザックリ言うと、アプリから様々なレストランのメニューを注文することができ、それを一般の(フリーランスの)ライダーがお店に取りに行き、配達までしてくれる、という仕組みです。
飲食店が新規販路をつくろうとして、自前でデリバリーをやろうとすると、ものすごく大変です。
配達の仕組み(バイク準備やスタッフ増員)を新たに準備しなければならないですし、電話やウェブからちゃんとオーダーのやりとりができるようにしなければなりません。
それがUberEatsでは、飲食店は登録してアプリを入れるだけで、注文受付からデリバリーの仕組みまでが一気に実現してしまうわけです。
しかもUberEatsのアプリ、という集客窓口も用意されていることになりますね。
どうでしょう、僕はUberとは何の関係もありませんが、これはやるしかない笑
なぜ飲食店はUber Eatsをやるべきなのか
①かなり低リスクではじめられる
アプリを入れるといっても、自分のスマホではダメです。
まずはUberに申し込みをして、専用のアプリを発行してもらう必要があります。
ただ、そのアプリを使う端末(タブレット)は無料で貸し出してくれるので、お店としては何も用意する必要はありません。
その他、サポート体制も整っており、電話で相談にも乗ってくれるので、まずは電話一本入れれば、それはそれはスムーズに進んでいきます。
②効率良く、売上が立てられる
飲食店側としては、オーダーが入ったら、いつものように料理をして、デリバリー用の容器に入れるだけ。
支払いもアプリ側で完了しているので、ライダーが到着したらそれを渡すだけです。
あとはライダーがお客さんのところへ配達してくれます。
つまりお店側としては、容器が違うだけで、導線としては通常の営業時とほぼ変わらないということです。
同じ動きで、来店者以外の人にも料理が売れるので、ランチ営業のように専属スタッフを増やす必要もないですし、
時間外労働が増えることもありません。
③量産・効率化、について改めて考えるきっかけになる
これはやってみて思ったのですが、アプリという不特定多数が見ているところから注文がくるので、まれに連続でオーダーが入ることがあります。
通常の店舗営業でも混雑時にはよくあることだと思いますが、UberEatsの場合は、受注したら完成時間を目処に、配達員が来てしまいます笑
少々お待ちいただけないわけです。
(このリスクは改善可能なので、後ほど説明します)
そんなことをしていると、味や見栄えを落とさず、いかにスピーディに、効率良くオペレーションするかや、いかに仕込みやパッケージングなどの準備を効率良くやっておくかなどを改めて考えるようになりました。
本当に低リスクではじめられる
①始めるリスクはかなり低い、と言いましたが、理由はこんな感じです。
- アプリとタブレットはレンタルでUberから支給される
- 初期費用は売上から天引きされるので、最初にお金を用意する必要がない
- カメラマンが来て、無料で商品写真撮影もしてくれる
飲食店として登録申請して、アプリを導入したら、その日からオーダーがピコピコ入ってきます。
うちの店はゴールデン・ウィークに比較的客足が落ちるので、そのタイミングを狙ってはじめたのですが、最初はどんどん入るオーダーにビビりました。
ランチ営業よりも効率良く
②飲食店側としては、ランチ営業で専属スタッフを置いたり時間外労働をしなくても、通常営業時間の間に、アプリからオーダーが飛んできます。
つまり通常営業時のオーダーが厚くなる、ということです。
もちろんそれなりにUberEatsでのオーダーが入るようになれば、店舗スタッフを増やす必要が出てくるかもしれませんが、忙しくて人を増やすわけですから、それはむしろ良いことですよね。
飲食店のような現場仕事で売上を伸ばそうとすると、つい店を開ける時間を増やすことを考えてしまいがちですが、極端な話、店を開けている時間に倍稼げば、それでいいわけです。
UberEatsを始めるにあたって気になりそうな点・懸念点
UberEatsをはじめるリスクはかなり低い、と書きましたが、当然ゼロではありません。
気になりそうな点としては、こんな感じです。
- 包材(デリバリー用の容器)の選定と仕入れは自分でやる必要がある
- 一気に50食注文が来る、ことも考えられなくはない
- お店の営業やオーダーに支障はないのか、連発オーダーきたら回らなくなるのではないか
順番に見ていきます。
包材(デリバリー用の容器)の選定と仕入れは自分でやる必要がある
これはそのとおりです。
どんな料理をデリバリーするかも、自分たちで決める必要があります。
UberEatsさんの方では使い方やサポートはしてくれますが、売れる相談には基本的に乗ってくれません。
ただ、いまはネットでまとめ買いできるので特に問題はありません。
もしあるとすれば、お店さんにもよりますが、包材の置き場所が確保できるか、でしょうか。
包材の選定のコツは、まず自分でUberEatsを使ってみることです。
出したいメニューや業態が近いところにオーダーしてみて、どんな容器や盛り付けをしているかを研究するのがオススメです。
ユーザー(お客さん)の気持ちもわかって、一石二鳥ですね。
一気に50食注文が来る、ことも考えられなくはない
恥ずかしながら、これは現場のスタッフに言われるまで気づきませんでした。
おっしゃるとおりです。
通常営業中に弁当が20個とか一気に来たら、対処できない可能性もあります。
ただ、対策としては、その規模で一括オーダーが来たら、一度UberEatsサポートに連絡をすることで、相談ができるそうです。
UberEatsサポートは曜日関係なく動いていますので、ちょっと安心です。
お店の営業やオーダーに支障はないのか、連発オーダーきたら回らなくなるのではないか
これもお店の規模によってはあるかもしれないですね。
料理長がひとりで料理をしているお店などは、来店しているお客さんの注文もさばく必要があります。
それを差し置いて出前メニューを作ってる場合じゃない、という声もあるかもしれません。
そんなときは、アプリで一時的に受付を止めることができます。
アプリも飲食店の現場向けに最適化されているので、ボタンひとつです。
店舗の来客が増えてきたらいったん止めて、また余裕が出てきたら再開する、ということも全然可能です。
リスクは最大限に減らせるし、メリットのほうが大きい
以上飲食店はUberEatsを始めるのがオススメだと、いうお話でした。
気が乗らなかった人も、多少は賛成してもらえそうでしょうか?
いくつか注意点はありましたが、これは運用の仕方をしっかり作ることで、リスクはかなり減らすことができます。
そして、僕はそれ以上に、メリットのほうが大きいと思います。
新規販路の獲得ができて、通常営業に+αでの売り上げを作れるのは、
リスク分散の意味でも、とてもアリなのではないでしょうか。